2020年に5倍→2021年に10分の1になったAI insideの顛末

2021年に暴落した株
この記事を書いた人

個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

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From: 中原良太
自宅のリビングより、、、

きょうは、2021年に暴落した、
AI inside(3990)について、
原因を探ってみました。

2020年の人気株、AI insideとは?

AI insideといえば、
2020年に株価が5倍になった、
人気AI企業です。

詳しくはWikipediaの通り:


AI inside株式会社(エーアイ インサイド、英: AI inside Inc.)は、東京都渋谷区に本社を置く日本の企業。AI認識技術を活用したクラウド型OCRサービスを手掛ける。

フリー百科事典Wikipedia, “AI inside
https://ja.wikipedia.org/wiki/AI_inside

AI insideの株価は、
2020年には5倍以上に下がった後、
2021年に91.9%下落しました。

AI insideのチャートはこんな感じです↓

AI insideの月足チャート(引用元:IR BANK)

2021年以降は陰線が続き、
株を買った大多数が損したと、
考えられます。

AI insideが大暴落した原因

そもそもの話として、
AI insideはバブルでした。

2020年時点、
AI insideの予想PERは、
100倍を優に超えていました。

これは明らかに「やり過ぎ」で、
利益率を改善できる会社ならまだしも、
同社はめいっぱい高収益でした。

だから、

2021年に株価が下がったのは、
「もともと割高だった株価が、
適正水準へと回帰していく」

ようなものでした。

2022年3月期は大幅減益に

株価が割高だっただけでなく、
AI insideは業績も崩れました。

業績が崩れたきっかけは、
大口取引先のNTT西日本による、
ライセンスの不更新でした。

AI insideの開示資料(2021年04月28日公開、赤線は筆者による加筆)

NTT西日本による売上は、
全体の半分近くにのぼるため、
売上が半減する恐れがありました。

言うまでもなくこれは危険信号で、
業績悪化で企業価値も薄れました。

「1社に売上の半分が集中している」

という状況が特にリスキーでした。

販売先が少ない会社は、

取引を打ち切られたときの、
ダメージも大きくなりがちで、
同社はその典型例でした。

また、同社は、
「テクノロジーを作る側」
の会社です。

創薬ベンチャーしかり、
新技術を開発している会社は、

開発の当たり外れが大きく、
「宝くじ」みたいな株です。

こういう投資は運任せになりやすく、
失敗しやすいので注意が必要です。

伝説のファンドマネージャー、
ピーター・リンチが言うには、

「テクノロジーを作る側ではなく、
テクノロジーを使う側のほうが、
魅力的な投資先が多い」

のだそうです。

今回の例から学べるとしたら、

「AI insideよりも、NTTのほうが、
投資対象として魅力的だったかも」

ということでしょうかねー。

僕は新しいものが大好きで、
AIとか半導体とかの会社を、
買いたくなっちゃうんですが、

投資は好き嫌い「だけ」で、
するもんじゃない
んで、

いつだって、我慢しています。
我慢するのも大変です…苦笑

– 中原良太

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