From: 中原良太
札幌の実家より、、、
半月ほど前に、
「安い」という根拠だけで、
株を買った結果という記事を、
書きました。
この記事では、
たとえ株価が割安でも、
◯株主還元に消極的なのに、
◯業績がロクに成長していない
中年ヒモ男みたいな会社は、
株価が停滞しがちと書きました。
僕はこの手の失敗を、
何度も繰り返しててですね…。
業績減速中の会社の株を買って、
2年をムダにしたこともあります。
段ボールメーカーの株を買った
僕は2020年に、
中央紙器工業(3952)の
株を買いました。
同社はトヨタ系列の、
段ボールメーカーです。
知多鋼業と同じように、
中央紙器工業の株価も激安でした。
2020年5月時点、
同社の時価総額は60億円でしたが
2020年5月の決算短信を見ると、
・流動資産だけで110億円弱あり、
・有価証券を10億円近く持っており、
・負債はたったの20億円そこら
でした。
仮に借金を全て返したとしても、
同社には100億円近くの資産がありました。
中央紙器工業を60億円で買収できたら、
「買収した瞬間、資産が2倍弱になる」
という格安価格だったのです。
「これは安い!」と感じた僕は、
知多鋼業の株をドカ買いしました。
4年間、株価は停滞し続けた
現実は甘くありませんでした。
以下、中央紙器工業のチャートです:
中央紙器工業の株価は、
1000円〜1400円の範囲で、
4年間も彷徨い続けました。
「買収した瞬間に資産が倍増する!」
というくらい割安な株だったのに、
ぜんぜん株価が上がらないので、
「市場って、かなり非効率だな…」
と、感じる典型例でした。
現金<<継続性の高い収入
株価が伸び悩んで一番の原因は、
「業績の伸び悩み」でした。
以下、中央紙器工業の、
業績推移をまとめた表です:
表を見れば分かるとおり、
中央紙器工業の経常利益は、
2011年をピークに停滞してます。
市場参加者の間では、
「いま持っている現金よりも、
継続性の高い収入源のほうが、
金融資産としての価値が高い!」
というのが共通認識です。
中央紙器工業の場合は、
手元にたっぷり現金がありましたが、
肝心の収入源が減速していたので、
それで株価も伸び悩んだのでした。
手元に1億円の貯金があっても、
毎年、給料が減っていたら、
そりゃ心配になります。
結局、僕は2年ほどで、
「ちっとも株価が上がらん!」
と匙を投げて、
株を売ってしまいました。
金銭的な収入はほぼなく、
時間だけを失いました。
この時間で別の株を買えば、
もっと儲けられたでしょうに。
大きな機会損失でした。
◆ ◆ ◆
この失敗から学べる、
1つ目のことはやはり、
「いま持っている現金よりも、
継続性の高い収入源のほうが、
金融資産としての価値が高い!」
ということですね。
僕はこの点が分かっておらず、
手元資金に目が行き過ぎました。
この失敗から学べる、
2つ目のことは、
「業績のトレンドを無視して、
株を買うと時間とお金を失う」
ということでしょう。
いちど業績が悪化した会社が、
ふたたび成長軌道に乗るのは困難です。
何百年も前から存続していて、
「いまの業績が悪くてもすぐ戻る」
と確信を持てるならまだしも、
業績が戻るか分からない場合は、
株価も際限なく下がってしまうので、
買うのは危険だと思い知りました。
中央紙器工業は知多鋼業より、
配当利回りも高かったのですが、
それでも業績が悪いときは、
株価が上がりませんでしたね。
分かっている人にとっては、
当たり前のことなのでしょうが、
独学で投資を学んでいると、
こういう「投資の基本」も、
学ぶ機会が無いんですよね…💦
– 中原良太
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