From: 中原良太
自宅の書斎より、、、
ここ数日、株で自滅する
7つの裏パターンを、
特集しています。
その7つが以下の通りです:
・仕返し
中原が作成(ロバート・チャルディーニ著「影響力の武器[新版] 人を動かす七つの原理」の7項目を逆転させたもの)
・嫌悪
・無名
・弱者
・コモディティ
・手のひら返し
・忌避
1〜4つ目については、
以下の記事をお読みください:
今日は7つの裏パターンのうち、
「コモディティ」について特集します。
復習:株の自滅パターン⑤〜希少性〜
チャルディーニ先生は、
「影響力の武器」で、
希少性について、
次のように説明しています:
ほとんどすべての人が、何らかの形で希少性の原理に支配されています。野球カードから骨董品まであらゆるものの収集家は、希少性の原理によって品物の価値が決まることをよく知っています。一般に、ある品物の数が少ないか、少なくなりつつあるなら、それだけでその品には価値があることになります。実際、望ましい品物の数が少ないか、手に入らない状態のとき、消費者はもはやその品物の価値への認識に基づいて適正価格を判断したりはしません。そのかわりに、その品物の希少性に基づいて適正価格を判断するようになります。
ロバート・チャルディーニ著「影響力の武器[新版] 人を動かす七つの原理」(313ページより、強調部分は筆者によるもの)
つまり、
「手にいれにくいものほど
価値を過大評価しやすい」
ということです。
つい先日、中原の妻が、
レストランの予約を取るとき、
「いまは予約がいっぱいだから、
早くて1カ月先の予約となります」
と言われました。
それを聞いて、妻は
「人気なお店らしいから、
早めに予約取らないと!」
と焦っていました。
傍から見ていた中原は、
「1カ月も待たされるんなら、
すぐ行ける別の店で良くない?」
と言いました。
すると妻は、
「あ、たしかに。どうして私、
こんなに焦ってたんだろう?」
と首をかしげていました。
「希少価値」にとらわれて、
視野が狭くなってたみたい。
「待たされて失う時間」よりも、
「予約しそこねる恐怖」の方が、
大きく感じちゃうんですよねー。
希少性の関する詳しい話は、
以下の記事をご参照ください:
株で自滅する裏パターン⑤〜コモディティ〜
このように、
「希少性が高いものは、
価値が過大評価される」
傾向があります。
これとは逆に、
「簡単に手に入るものは
価値が過小評価される」
傾向があります。
身近で思い浮かぶのは、
量販店で売られてるものです。
家電なら「テレビ」とか、
衣服なら「掛け売りのスーツ」とか、
ヤマダ電機(家電量販店)
で売られてる物や、
イオン(総合量販店)
で売られてる物は、
大量生産されていて、
簡単に手に入るんで、
安いものが多いですよね。
あるのが「当たり前」な存在
これらのコモディティって、
あるのが「当たり前」過ぎて
価値に気づけないんですよね。
そして、
供給がなくなって初めて、
その有難みが分かるんです。
去年のゴールデンウィーク頃、
北海道の実家に帰省したとき、
どのスーパーマーケットでも、
卵が売り切れてて驚きました。
鳥インフルエンザが流行したことで
ニワトリが殺処分されてしまって、
それで供給が減ったそうです。
卵って栄養満点で安くて、
色んな料理に使えるので、
家計の味方ですよね。
「なくなった」ことで改めて、
卵の有難さを再認識しました。
世の中には、
「影で社会を支えているのに、
当たり前過ぎて過小評価される」
上場企業もあります。
投資のリターンが大きいのは、
こういう会社が多いんですよ。
暮らしを影で支える会社への
感謝の気持ちを忘れていると、
チャンスも見過ごします。
「有り難い」は文字のとおり、
「めったにない」「貴重だ」
というのが語源です。
投資で儲けるためには、
当たり前に手に入る物でも
「有り難さ」を知ることが
大事なんでしょうなぁ…。
– 中原良太
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