From: 中原良太
自宅のリビングより、、、
きのうに引き続き、
不動産株の研究をします。
きょう取り上げるのは
不適切会計で大暴落した
アルデプロ(8925)です。
株価は2年半で5分の1に
アルデプロは不動産会社です。
アルデプロは不適切な会計処理で
足元でも株価が急落しています。
不適切会計について、
日本取引所グループは
次のように書いています:
株式会社アルデプロ(以下「同社」という。)は、2023年9月28日、同社における不適切な会計処理に関する社外調査委員会の調査報告書を開示し、また、当該調査報告書を踏まえ、同月29日付で、過年度の決算内容の訂正を開示しました。
これらにより、同社では、代表取締役社長の主管であった不動産売買が、循環取引の一部を構成するものであったこと、また、循環取引に関し実態のない売上高、売上原価及び営業利益を計上する会計処理を行い、2023年7月期第3四半期の決算短信について、上場規則に違反した虚偽の開示を行っていたことが明らかになりました。上記の決算内容の訂正は、同社の同期間における売上高が5割以上減少し、営業利益が2割以上減少する水準でした。
日本取引所グループHP, “特設注意市場銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求:(株)アルデプロ”(強調箇所は中原によるもの)
https://www.jpx.co.jp/news/1023/20231129-12.html
「うわあ」って感じる内容です💦
もし株を買っていたら、
大損こいていたでしょう。
アルデプロの不適切会計は、
事前に見抜けたのでしょうか?
もし見抜けるのであれば、
損を避けられるのですが…。
監査法人をチェック
中原のルーティンなのですが
大きな不適切会計あったときは
まず監査法人をチェックします。
監査法人というのは
上場企業の会計不正を
監視する組織です。
監査法人の中には
監査がザルなところもあって、
不適切会計の温床になってます。
監査がザルだと決算資料が
信用できないに等しいです。
だから、
ヤバそうな監査法人の名前を見たら
「はいっダメ👎!」とほぼ無条件に
投資しないことを決めちゃいます。
沿革にも不穏な空気が
アルデプロの場合は
Wikipediaに書かれている
沿革にも不穏さを感じました:
【本稿と関係のある項目のみ抜粋】
フリー百科事典ウィキペディア, “アルデプロ”(強調箇所は中原によるもの)
- 2004年3月 – 東京証券取引所マザーズ上場。
- 2004年4月 – 代表取締役社長が道路交通法違反で執行猶予判決を受け、宅地建物取引業免許を取り消される。社長は解任。
- 2004年5月 – 宅地建物取引業免許を再取得。
- 2005年5月 – 先に解任された代表取締役社長が会長として復帰。8月には、代表取締役社長にも復帰。
- 2007年8月27日 – ジーエス・ティーケー・ホールディングス・フォー合同会社(ゴールドマンサックス出資)を引受先とする、200億円の第三者割当増資(うち100億円の資本増加)と、100億円の無担保転換社債型新株予約権付社債の発行を実施。 2008年2月 – 尾髙電工の全株式を譲渡。
- 2009年11月25日 – 東京証券取引所より内部管理体制等について改善の必要性が高いと判断されたため、1回目となる特設注意市場銘柄に指定。
- 2010年3月2日 – 事業再生ADR手続利用を申請、受理されたと発表した。
- 2011年11月25日 – 2010年11月25日に東京証券取引所へ提出した1回目の内部管理体制確認書の審査の結果、内部管理体制等が十分に改善されたとは確認できなかったとして特設注意市場銘柄指定継続が決定。
- 2012年4月19日 – 2011年11月25日に東京証券取引所へ提出した2回目の内部管理体制確認書の審査の結果、内部管理体制等について問題があると認められないとして、特設注意市場銘柄の指定を解除。
- 2012年11月5日 – ジーエス・ティーケー・ホールディングス・フォー合同会社が保有していた全株式を、実質的な創業者である秋元竜弥に譲渡。秋元竜弥が筆頭株主となる。
- 2013年4月30日 – 第二位株主の株式会社エム・エル・エスより30億46百万円の債務免除を受ける(前期末債務総額の約40%)。
- 2013年7月31日 – 実質的な創業者である秋元竜弥に対し第三者割当増資(債務の株式化を含む)を行い、秋元竜弥が議決権の過半数を得る。事業再生ADR手続終結。
- 2023年11月30日 – 内部管理体制の改善の必要があるとして、2回目となる特別注意銘柄(2024年1月14日までは特設注意市場銘柄)に指定。
- 2024年2月15日 – 特別注意銘柄指定に伴う改善計画書の策定・公表を断念することを発表。東京証券取引所から「監理銘柄(審査中)」の指定を受ける。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%97%E3%83%AD
こうやって沿革を読んでみると
「これで良いの?」と感じる
項目がいくつかあります。
債務超過を起こしたことがあり
経営体質に改善が見られないうえ
しかも不正を起こしてますからね。
不正が発覚したのは
2023年のことですが
東証は2010年から目をつけてて
「内部管理体制を改善しなさい」
と突っつき続けてきました。
内部管理体制に不備がある会社は
触らないほうが良いんだろうなぁ。
– 中原良太
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