株で自滅する裏パターン②〜嫌悪〜

自滅行為による失敗
この記事を書いた人

個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

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From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

きのうから

株で自滅する
7つの裏パターンを、
特集しています。

その7つが以下の通りです:

・仕返し
・嫌悪
・無名
・弱者
・コモディティ
・手のひら返し
・忌避

中原が作成(ロバート・チャルディーニ著「影響力の武器[新版] 人を動かす七つの原理」の7項目を逆転させたもの)

1つ目の「仕返し」については、
きのうの記事をお読みください:

今日は7つの裏パターンのうち、
「嫌悪」について特集します。

復習:株の自滅パターン②〜好意〜

チャルディーニ先生は、
「影響力の武器」で、

好意について、
次の説明をしています:

好きな相手(たとえば友達など)からはより大きな影響を受けると言われて、驚く人はほとんどいないでしょう。しかし、気づくと驚くかもしれないのは、この単純な好意のルールが親しく交わったことのない人にも、それどころか一度も会ったことがない人にさえも当てはまるということです。

ロバート・チャルディーニ著「影響力の武器[新版] 人を動かす七つの原理」(92ページより、強調部分は筆者によるもの)

このようにチャルディーニ先生は、
「好きなものの影響を受けやすい」
と言います。

分かりやすい例が推し活です。

好きなアイドルとか、
好きな小説家とか漫画家とか、
好きな俳優とかキャラとか、

「大好き」なものには、
金に糸目をつけずに、
使っちゃいますよね。

推し活そのものは、
楽しいし幸せなので、
否定はしないんですが、

株で「推し活」をすると、
めっちゃ損をするんですよ。

それこそ、

「好きな会社の株は
割高でも買ってOK!」

とかやると、大変です。

「好意」のリスクについては、
以下の記事でまとめました:

株で自滅する裏パターン②〜嫌悪〜

人間には
「好きなものを過大評価する」
という心理がありますが、

これとは逆に、
「嫌いなものを過小評価する」
という心理もあります。

僕もやりがちなんですが、

「社長の顔が生理的にイヤ」とか、
「CMに起用されたタレントが嫌い」とか、

企業価値と無関係な理由で、
お買い得な株を買い損ねて、
チャンスを失うんですよね。

新しいもの好きの投資家なら、
「成熟産業=つまらんからダメ」
と考えやすいでしょうし、

逆に、安定志向の投資家なら、
「成長産業=あぶないからダメ」
と考えやすいでしょうね。

ただ、

成熟産業でも儲かる株はあるし、
成長産業でも低リスクな株はあります。

この手の判断は、
偏屈な好き嫌いに過ぎません。

分散とは「嫌いでも買う」こと

けっこう前の話なんですが、
とある海外のアナリストが、

「そもそも分散というのは、
嫌いなものでも買うことだ。

好きなものしか買わないのは、
資産を分散したとは言えない」

とツイートしていました。

彼のツイートを見て中原は
「なるほど、たしかにな」
と思いました。

「好きなものを過大評価する」
という投資判断のミスは、

だいたい、

好きな株を買いすぎたり、
高値を掴んだりするんで、

金銭的に損をすることで、
失敗に気づきやすいです。

その一方で、

「嫌いなものを過小評価する」
という投資判断のミスは、

そういう株は買わないんで、
金銭的には失うものがなく、
なかなか気づきにくいです。

気づいたとしても、

「そんな株を買うのは嫌だ!」と
合理的な理由もないまま拒絶して、
儲けそこねたことを反省しません。

僕も好き嫌いで判断しがちなんですが、
見落としてしまってる機会が多そう。

嫌いというだけで調べないから、
魅力に気づくのが遅れちゃって、
安値で買い損ねるんですよね…。

– 中原良太

↓続きを書きました↓

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