From: 中原良太
自宅のリビングより、、、
きょうは、
デビッド・ライアンという、
凄腕トレーダーの失敗談を、
ご紹介しましょう。
デビッド・ライアンって誰?
デビッド・ライアンは、
アメリカの株式トレーダーです。
成長株トレードで成功した、
ウィリアム・オニールの弟子です。
ライアンの実績は輝かしく、
全米投資選手権株式部門で、
何度も入賞しています。
具体的には:
・1985年に年間161%のリターンで優勝。
・1986年は160%のリターンで2位。
・1987年も100%超のリターンで優勝。
…のように、
モンスター級の成績を達成しました。
デビッド・ライアンの失敗談
そんな化け物トレーダーの、
デビッド・ライアンですが、
駆け出しの頃には、
ひどい失敗をしていました。
名著「マーケットの魔術師」には、
以下のように書かれています:
(中原補足:5万2000ドルの資産が)1万6000ドルになっていた。
(中略)
恐らく最大のミスは、ダウが1926から1078へ下がっていく緩やかな下げ相場にもかかわらず、1982年8月から1983年6月までの上げ相場と同じように積極的に相場を張り続けたことだろう。もう一つのミスは、上がりきった株を買ったことだ。つまり、底値から15パーセントも20パーセントも上がってしまった株を買っていたという意味だ。底値からの上げが数パーセントの株を買うべきで、そうしなければリスクはとても大きいんだ。
マイケル・D・シュワッガー著, “マーケットの魔術師”, 240ページより
大成功したトレーダーさえも、
はじめは「しょぼいミス」で、
大金を失ってたんですね。
デビッド・ライアンの第一のミスは、
「相場環境(景気動向)を無視した」
ことでしょう。
前にも書いたことがありますが、
「暴落の原因の多くは環境の変化」
という経験則があります。
株式投資をする上で、
景気を無視するのはかなり危険で、
自殺行為にも等しいと言えます。
若き日のデビッド・ライアンも、
こんなしょぼい失敗してたんですね。
デビッド・ライアンの第二のミスは、
「上がりきった株の高値づかみ」
でした。
「高値づかみ」は初歩的なミスですが、
気をつけないと何度も繰り返します。
1つ1つのミスでは、
大した損をしていなくても、
5回、10回と繰り返すうちに、
とんでもない損になりますから、
早めに止めないとかなりマズいです。
かくいう僕は、
株をはじめて15年たつのに、
いまだに高値づかみするんで、
いくら損してるか分かりません。
(損した金額を集計したらヤバそう)
高値づかみするリスクを負うくらいなら、
チャンスを逃したほうがマシでしょうから、
「高値を追うくらいなら諦める」
という感覚が大事なんでしょうなぁ…。
どんな一流も、はじめはショボい
デビッド・ライアンの失敗談を読むと、
「どんな一流も、はじめはショボい」
んだな〜と感じました。
ただ、一流と三流が違うのは、
失敗してからの対応でした。
デビッド・ライアンは、
失敗するたびにとことん学んで、
転ぶたびに強くなっていきました。
しかし、
三流の投資家・トレーダーなら、
失敗しても「なあなあ」で済ませ、
いつまで経ってもヘタなままでしょう。
避けられない失敗がある以上、
「避けられない失敗を避けよう」
としてもムダなので、
その代わりに、
「必要な失敗を早く済ませ、とことん学ぶ」
ことが大事なのだなーと、感じました。
いままでの自分を振り返ってみると、
どっちかといえば三流寄りなんだよなあ…。
気をつけないとヤバい…。
– 中原良太
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