企業が内部崩壊する原因③〜出荷物流〜

企業内部による失敗
この記事を書いた人

個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

中原良太をフォローする

From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

昨日に引き続き、

きょうも
企業が内部崩壊する9つの原因
について、

ポーター先生の名作である
「競争優位の戦略」から
学んでいくことにします。

ポーター先生によると、

企業内部の活動は
9つに分類できるそうです:

マイケル・ポーター著「競争優位の戦略」(49ページより引用)

【主活動】
・購買物流
・製造
・出荷物流
・販売・マーケティング
・サービス

【支援活動】
・調達活動
・技術開発
・人事・労務管理
・全般管理(インフラストラクチュア)

マイケル・ポーター著「競争優位の戦略」(49ページの図より抜粋)

1つ目と2つ目については、
以下の記事をお読みください:

今日はこの続きで、
「出荷物流」について特集します。

企業が内部崩壊する原因③〜出荷物流〜

ポーター先生は、
「競争優位の戦略」で、

出荷物流について、
次のように書いています:

出荷物流。製品を集荷し、保管し、買い手に届けるまでの活動であって、最終商品の保管、荷づくり、輸送、受注処理、出荷計画など。

マイケル・ポーター著「競争優位の戦略」(52ページより引用、強調箇所は中原によるもの)

企業が成功する方法は、
「コストを削減するか」
「差別化して高く売るか」

の2つがあります。

コストを削減する場合は、
「いかに低コストで出荷するか?」
が重要指標です。

だから、
◯物流網を最適化して安く抑える
◯効率的な立地に物流拠点を置く
などを目指します。

一方、差別化する場合は、
「他社には真似できない物流を目指す」
のがゴールです。

だから、
◯他社には運べないものを運ぶ
◯他社よりも早く運ぶ
などを目指します。

崩壊例①:供給網の破損

出荷物流の
1つ目のリスクは、
「供給網の破損」です。

よくあるのが
「悪天候や災害」
です。

たとえば、
大雪が降って供給網が壊れたり
地震などで供給網が壊れたり
することがあります。

さいきんの事例を挙げると、
能登の地震でガス網が破損
北陸ガスが赤字を出しました。

北陸ガスの開示資料(2024年02月08日開示、赤枠は中原が加えたもの)

物理的な設備を持っている所は、
災害のリスクが怖いところですね。

崩壊例②:納入の遅れ

出荷物流の
2つ目のリスクは、
「納入の遅れ」です。

供給網が寸断されないまでも
「計画に遅れが生じる」
ことはよくあります。

だいたいの場合は
「数日遅れる程度」なので
大きな問題は生じないですが

「納入の速さ」で
差別化してる会社は大変です。

日本企業で分かりやすい例が
アスクル(2678)です。

アスクルは名前のとおり、
「明日来る」のが売りです。

しかし、納入が遅れてしまい
「明日届かない」のであれば
一気に
名前負け
しちゃいます。

(さいきんでは方向を変えて
「遅い通販」もやってますが)

海外ではドミノピザ
「30分以内に届かなければ、無料」
で大ヒットしました。

これ、全部が失敗すると、
大変なことになりますが…。

ほかにも、
「納入できないものを
納入すると約束してしまう」

のもリスクの1つです。

分かりやすい例が、
2023年の年末に問題になった
「クリスマスケーキ」です。

高島屋が販売したケーキが、
ぐちゃぐちゃになったことで
SNSでも炎上していました🔥

◆  ◆  ◆

「作ったものは届けられて当たり前」
と考えられがちですが、

「そもそも納入できない」
「納入が遅れてしまう」

といったリスクがあります。

大ごとになることは少ないですが、
やばそうな橋を見かけたときには
投資を見送るのが良いかもなあ💦

– 中原良太

↓続きを書きました↓

コメント

タイトルとURLをコピーしました