企業が内部崩壊する原因①〜購買物流〜

企業内部による失敗
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個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

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自宅のリビングより、、、

すこし前に、
「企業が衰退する原因は、
経営陣が傲慢だからだ!」

という話をしました。

これは、

経営学者ジム・コリンズ先生の
「ビジョナリー・カンパニー③」
が元ネタなのですが、

そうは言っても、

謙虚で有能な経営陣でも
見落としはあるだろうし、

「すべての衰退が傲慢さで
説明できるわけないよな〜」

と感じました。

そこで今日からは、
企業が内部崩壊する9つの原因
について、

ポーター先生の名作である
「競争優位の戦略」から
学んでいくことにします。

ポーター先生によると、

企業内部の活動は
9つに分類できるそうです:

マイケル・ポーター著「競争優位の戦略」(49ページより引用)

【主活動】
・購買物流
・製造
・出荷物流
・販売・マーケティング
・サービス

【支援活動】
・調達活動
・技術開発
・人事・労務管理
・全般管理(インフラストラクチュア)

マイケル・ポーター著「競争優位の戦略」(49ページの図より抜粋)

ポーター先生曰く、
これらの9つの活動は
どんな企業にも必要だそう。

だから、

この9つすべてを確認すれば、
あらかた企業内部の分析は
網羅したと考えて良いかと。

今日は9つの企業活動のうち、
「購買物流」について
取り上げます。

企業が内部崩壊する原因①〜購買物流〜

ポーター先生は、
「競争優位の戦略」で、

購買物流について、
次のように書いています:

購買物流。製品の原材料を外部から受領し、貯蔵し、配分する活動であって、たとえば、原材料の計量、保管、在庫統制、輸送計画、供給業者への返品など。

マイケル・ポーター著「競争優位の戦略」(52ページより引用、強調箇所は中原によるもの)

企業が成功する方法は、
「コストを削減するか」
「差別化して高く売るか」

の2つがあります。

コストを削減する場合は、
「どうやって安く仕入れるか?」
を考えます。

だから、
◯安い仕入れ業者を見つける
◯安い保管先を見つける
などを目指します。

一方、差別化する場合は、
「他社に真似できないことをやる」
のがゴールです。

だから、
◯特別な仕入れルートを作る
◯差別化につながる保管先を作る
ことがカギとなるでしょう。

崩壊例①:悪質な仕入れ元

コスト削減を狙うにしろ、
差別化を狙うにしろ、

いずれの場合でも、
「悪質な仕入れ元」がある
その会社は崩壊します。

その分かりやすい例が、
オウケイウェイヴでしょう。

オウケイウェイヴといえば、
ポンジスキーム詐欺に遭って、
株価が大暴落した会社です。

OKWAVEのチャート(引用元:IR BANK)

もともとオウケイウェイヴは、
暗号通貨事業が失敗したことで、
赤字を出して切羽詰まってました。

そんな中、

切羽詰まった経営陣が
詐欺師につけこまれて
詐欺にも騙されました。

「泣きっ面に蜂」とは
まさにこのことですが、

明らかに怪しい業者に
大金を突っ込んだのは、
脇が甘いと言えます。

崩壊例②:余剰在庫

悪質さは低い場合でも、
「売れ残りそうな在庫」
を抱えるのも危険です。

中古マンションを売っている、
property technologies
は、

中古マンションの在庫が膨張し、
「余り物」が増えているなか、
在庫を急拡大させていました。

property technologiesの決算説明資料(2023年10月13日開示、赤線部分は筆者によるもの)

◆  ◆  ◆

トヨタを育てた大野耐一先生は

低成長期において造りすぎは罪悪である

中部IE協会, “大野耐一語録”より引用
https://www.cpc.or.jp/ie/publics/index/20/

と言ったくらいで、

「求められてないものを
余分に作りすぎることは
ムダが大きく罪が深い」

のだそうです。

商売では

「売り切れるリスク」より
「売れ残るリスク」のほうが

よっぽど高いです。

余剰在庫を抱えている会社は、
いきなり特損を出し大損こいて、
暴落することもあります。

だから、

「いらん在庫を抱えてないか?」
は注意すべきでしょうなー。

◆  ◆  ◆

余剰在庫がリスクなのは、
プライベートでも同じです。

うちの両親は心配性で
「万が一に備えて」と、
何かと蓄えたがります。

「いつか読むから」と、
山のように積ん読したり、

「いつか役に立つから」と、
使いもしない家具を買ったりして、

実用性を無視して
「買うことに安心」
「買っただけで満足」

しちゃうこともあります。

リスクを心配するのは大切ですが、

備え方を間違えてしまうと、
実は備えになってなかったり

損を膨らませかねません。

中原も気をつけないとなー。

– 中原良太

↓続きを書きました↓

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