資料改ざんで暴落したTATERUの顛末

2018年に暴落した株
この記事を書いた人

個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

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From: 中原良太
自宅の書斎より、、、

久しぶりの個別株の話を1つ。

きょう取り上げるのは、
資料改ざんで2018年に
株価暴落したTATERUです。

350件の融資資料を改ざん

TATERUは社名を変えていて
「Robot Home」(1435)
という名前になりました。

同社はTATERUだった頃、
顧客の融資を通りやすくするため、
預金通帳を改ざんしていました。

Wikipediaの説明は以下のとおり:

2018年8月31日、顧客の融資が通りやすくするため、預金通帳を改ざんしていたと日本経済新聞及び楽待新聞が報じた。同日、会社側はこれを認めるリリースを出している。同年12月27日、第三者を中心とした特別調査委員会が本件の調査結果報告書を提出した。報告書によれば改ざんを実行した従業員は営業部長・部長代理を中心とする合計31名、成約棟数2,269件のうち350件であった。これを受けて、TATERUから営業担当の常務取締役が辞任、他の取締役の役員報酬減額が発表された。2019年6月21日、この件に関して、国土交通省は「宅建業に関し不正または著しく不当な行為」にあたるとして業務停止の行政処分を行うべく聴聞を行ったところ、TATERU側が事実関係を認めた上で、「業務停止処分は(国土交通省の)裁量を逸脱する違法な処分と言わざるをえない」と争う姿勢を見せた。同月28日、国土交通省関東地方整備局は宅地建物取引業法に基づき、同社に宅建業にかかる全業務の業務停止命令を出した。期間は7月12日から1週間。

フリー百科事典Wikipedia, “Robot Home”(強調箇所は筆者によるもの)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Robot_Home

不祥事が発覚してから、
TATERUの株価は暴落。

TATERUのチャートは以下の通りです:

Robot Home(旧TATERU)の月足チャート(引用元:TradingView、コメントは筆者が追加したもの)

一時は2500円まで上がりましたが、
いまでは10分の1以下になりました。

改ざん発覚後、代表取締役は続投

こんだけ大ごとになったので、
「代表取締役は変わったのかな?」
と思ったのですが、

意外なことに続投してました。

普通は辞めるんですが、
なんでや?と気になります。

成長企業は色々とあって、
「従業員が成長重視で暴走する」
というケースもあるんですよね。

たしかIDOMもそうだったみたいですが、

代表取締役もグルだったのか?
それとも従業員も暴走か?

ここから先は何を書いても、
憶測に過ぎませんので、
これくらいに留めます。

コックローチ理論

2023年はビッグモーターをはじめ、

グッドスピードなど
中古車産業で不正が続出しました。

一方、

2018年はスルガ銀行をはじめに、
不動産融資の不正が続出しました。

TATERUもその一角でして、
方方で取りざたされてました。

中原は他人を信じすぎちゃうんで、
1つの会社で不祥事が発覚すると、

「競合に投資すれば儲かりそう!」と、
周りが潔白なことを前提に考えがちですが、

「1つの会社が不正しているなら、
周りも怪しいと疑うべき」
かもです。

ひふみ投信の藤野英人社長は、

「ゴキブリを1匹見つけると他にもいる
『コックローチ理論』のように、他社
でも同様のケースがあるのではと
社内で議論し、TATERU株の売却を
始めたところで不正が発覚した」

と言っていたそうです。

業界がすこし違っていたり、
社長の経歴が違うんだったら、
潔白を信じても良いかもですが、

「同じ穴のムジナ」っぽかったら、
疑ってかかるべきなのかもなぁ…。

– 中原良太

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