From: 中原良太
自宅の書斎より、、、
きょうは、
衰退の五段階で少し書いた、
RIZAPグループ(2928)
について特集します。
テレビCMが大ヒット
RIZAPグループに関する、
Wikipediaの説明は以下のとおり:
RIZAPグループ株式会社(ライザップグループ、英称: RIZAP GROUP, Inc.)は、健康食品やダイエット食品の製造・販売、スポーツクラブ経営などを行っている子会社を総括する持株会社。
フリー百科事典Wikipedia, “RIZAPグループ“
https://ja.wikipedia.org/wiki/RIZAP%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97
RIZAPグループといえば、
「結果にコミットする」という
テレビCMが大ヒットし有名です。
テレビCMの中では、
お腹がたるんだ芸能人たちが、
次々にカッコよく変身しました。
変身した芸能人を見て、
「自分も変身したい!」と、
お客が殺到したようです。
株式市場でもRIZAPグループは、
一世を風靡しましたが、
2017年にピークをつけてからは、
何年間も転がり落ちました。
RIZAPグループの、
株価チャートは以下の通り:
バリュー投資の父と呼ばれる、
ベンジャミン・グレアム先生は、
投資が失敗する原因は、
・質の悪い証券を買うか
・高すぎる価格で買うか
の2つと言いましたが、
RIZAPグループの場合は、
両方が当てはまったかも。
規律なき拡大路線
テレビCMが大ヒットしたRIZAPは、
出店ペースを加速させただけでなく、
たくさんの企業をM&Aしました。
その結果、
出店しすぎた反動で、
撤退せざるをえない店舗が、
続出してしまいました。
また、M&Aもやり過ぎで、
採算をとれない買収が続出して、
2019年には大赤字を出しました。
僕が尊敬している経営学者、
ジム・コリンズ先生によると、
「成長が行き過ぎた会社」は、
転落する可能性が高いそうです。
伝説のファンドマネージャー、
ピーター・リンチは、
「成長率が30%を超える会社は、
基本的に疑ってかかるべき」
と言いました。
RIZAPグループの場合は、
適切な成長ペースを超えて、
拡大し過ぎてしまったのです。
業績悪化とともに、
証券の質が悪化し、
株価も急落しました。
RIZAPバブルの崩壊
RIZAPグループの株価は、
2017年のピークと比べると、
一時は10分の1に落ちました。
大暴落した最大要因は、
「人気化しすぎた反動」
だと思います。
2017年、RIZAPグループの、
人気が絶頂期だったころ。
同社株の予想PERは、
およそ90倍でした。
日本株の適正PERは、
「だいたい12.5倍」と
言われてますから、
その8倍以上買われるのは、
明らかにやり過ぎでした。
◆ ◆ ◆
長いこと成長株を見て、
経験則を調べてきた結果、
「成長人気で上がった株は、
だいたい行って来いになる」
ことが分かってきました。
イケイケで成長している会社は、
話題になって人気化しますが、
「人気だから儲かるか?」
というと、それは違います。
むしろ人気な株ほど、
失敗しやすいと思うんで、
周りに振り回されて、
・成長スピードが早すぎる
・バブルじみた高値水準
の株を買わないよう、
気をつけんといかんなぁ…。
– 中原良太
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