衰退したセクターの根本的な原因

外部環境による失敗
この記事を書いた人

個人投資家。元Yahoo!株価予想達人。
同サイトで25歳で「ベストパフォーマー賞」「通算最高勝率者賞」受賞。2006年ルービックキューブ日本大会準優勝。MENSA会員。座右の銘はヘンリー・フォードの「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

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From: 中原良太
自宅のリビングより、、、

先月発売された「証券分析」に、
1920年代に衰退したセクターの、
根本的な原因がまとまっていました。

以下、該当箇所を引用します:

一般的には繁栄していた時期である1923〜1929年の間に、多くの主要産業が衰退した。そのなかには葉巻、石炭、綿製品、肥料、皮革、材木、精肉、紙、海運、市街鉄道、砂糖、毛織物も含まれていた。その根本的な原因はたいてい、競合する財やサービスの発展(例えば、石炭、綿製品、運輸)や過剰生産と取引慣行の混乱(例えば、紙、材木、砂糖)だった。

ベンジャミン・グレアム著「証券分析 第6版」(153ページ)

衰退の原因は、環境の変化

こうして見ると、衰退の原因は、
「環境の変化によるもの」
という印象を受けます。

マイケル・ポーター教授の
「競争の戦略」を想起します。

「恐竜が絶滅した原因は、
頭が悪かったからではなく、
隕石が落ちたからだ!」

みたいな話と同じで、

企業の業績が悪くなってしまうのも、
経営者が怠惰だからというケースは稀で、
衰退多くは環境のせいなのでしょう。

古いものは、たびたび一掃される

100年前はレコードが主流でしたが、
1979年にはソニーがウォークマンを出し、
2001年にはアップルがiPodを出しました。

環境の変化というのは恐ろしいもので、
「古いものが一掃される」くらい大きな、
変革の波が訪れることもあります。

残りものには、福などない

「余っているもの」というのは、
昔から厄介な存在だったみたいです。

さいきんの例で言えば、

いまは「情報過多」と言われるので、
情報発信をしている人にとっては、
とても厳しい環境だと言えます。

また、景気が悪くなってきてるので、
「製造業在庫」も積み上がってます。

不動産市場へと目を向けてみると、
「分譲戸建て」や「中古マンション」は、
在庫が積み上がってきているそうです。

長い歴史を振り返ると、
「残りものには、福などない」
というのが真実のようです。

◆  ◆  ◆

環境が悪化し続けることはないし、
環境が改善し続けることもないです。

それでも、

「環境の変化」に気づくのが遅れると、
投資先の業績が悪くなってしまったり、
ロスカットが遅れてしまったりします。

「株で失敗する根本的な原因」は、
昔も今もさほど変わらないです。

きちんと周囲に気をつけていれば、
多くの損を防げる気がしますなぁ…。

– 中原良太

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